カーテンの裏で

夏に向かう頃、窓辺のカーテンを取り替えようと思い立ち、まずレールから外し、次に木製の丸い部品やプラスチックの部品を一つ一つ、なくさないように外していると、裏返した布地のひだにテントウムシが潜んでいました。白い生地の上で気持ち良く休んでいたのでしょうか。

親密な関係

５月の初め頃だったでしょうか。初夏といっても陽射しはかなり強烈、汗を拭いながら歩いていた道路脇の黄色い花のベッドで添い寝中のご両人。カメラを片手に近づいても、花が風に煽られてもじっと動きません。よく見るとその細い腕はしっかり相手の体に巻きついています。お互いしか目に入らない二人、暑さなどものともせず、仲の良さをたっぷり見せ付けてくれました。

逃げ出す前に…。

やはり春先のこと、急に目立つようになった野生のスィートピーを撮ろうと道路脇の草むらにしゃがみ込んで、花にカメラを向けているうち、何やらうごめくものに気づきました。よく見ると、たくさん足のあるムカデをもっとずっと小さくしたような虫が体をくねらせています。げ～っ!! 気持ち悪い、逃げなきゃ。（相手は指先ほどの大きさなのに…。）カメラをしっかり掴み向きを変え立ち去ろうとしたその瞬間、「あ、ちょっと覗いてからにしようか…」と再び考えが変わり、ファインダー越しに虫を見る。と、あ～らら、不思議。何だ、この子、けっこう可愛いじゃないの!! 長い体を持て余しながら懸命に葉っぱによじのぼろうとする姿は健気ですらありました。

マスク!!

これは家の近所ではなく中で見つけました。ふと、テーブルの上のゴミが気になりました。あれ、 さっき綺麗に拭いたばかりなのに…。小指の爪先半分ほどの大きさで、「パンくず？」と思い取ろうとしても貼り付いたまま離れない…。数回繰り返しても同じ。「何の汚れ？頑固だなぁ…」と目を凝らすと小さな虫のよう。じっとして微動だにしない。そこで、カメラのファインダーから覗いてみると、なかなか可愛い目をしている上、背中の模様が何ともユニーク。とっさにアフリカの民芸品の仮面を思い出しました。